メディア戦隊レッドテイラー

静岡大学情報学部・赤尾晃一研究室の研究活動を伝えるブログです。

2012年05月22日(火)

白神山地と入山規制 [日本語表現法2012]

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白神の象徴,天然記念物のクマゲラ

ブナ原生林で「世界(自然)遺産」に登録された白神山地は,そもそも林道開発に反対する自然保護団体の活動で注目を集めるようになった。そしてそもそもの林道問題から,青森県と秋田県との思惑の食い違いは続いている。現在の入山規制は,秋田県側の「核心部」は「全面立入禁止」,青森県側は「既存歩道5ルートは無条件,新たな27ルートは営林署への簡単な手続きで入山を認める」となっている(下図参照)。

ただし,五能線・十三湖など観光資源を抱える秋田県側は,山麓などに観光用歩道などを整備して,観光客を誘致している。入山規制派は「無制限に人を入れると貴重な自然が損なわれる」,入山容認派は「白神山地はマタギなど人々と深くかかわってきたので,自然と触れ合ってこそ自然が理解できるようになる」と主張している。

白神山地を国立公園・国定公園に指定してほしいという機運が出てこないのも,この対立に原因がある。自然環境を「保護し利用の促進を図る」のが国立公園である。「利用の促進を図る」のに異論がある状態では,国立公園にはなりにくい。世界(自然)遺産の場合は「利用の促進を図る」義務はない。

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Posted by 赤尾晃一 at 07時29分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

テングダケと毒性 [日本語表現法2012]

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ベニテングタケ、テングタケともに毒タケの代表としておそれられているが、致命的な猛毒菌ではない。ベニテングタケは北欧や旧ソ連では毒抜き処理により食用としたり、ウオッカにつけ込み薬酒に利用する。国内でハエの捕殺に利用する地方もある。テングタケは長野県や宮城県下では毒抜き処理をしたうえで食用としている。(略) ベニテングタケ1 〜 2 本食べても害はないとの説もある。2〜4本の摂取例や20本でも生存例がある。
財団法人日本中毒情報センター(PDF)

Posted by 赤尾晃一 at 07時15分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

2012年05月15日(火)

【日本語表現法2012】5回:論証とは [日本語表現法2012]

死刑制度の存廃を問うた内閣府調査はこちら。「どんな場合でも死刑は廃止すべきである」「場合によっては死刑もやむを得ない」という二者択一は相当に乱暴である。ただし,この「基本的法制度に関する世論調査」は5年ごとにほぼ同一内容で実施し,経年変化を見る目的もある(→平成16年度調査)。だから,そう簡単に質問事項を変えられない事情もある。

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Posted by 赤尾晃一 at 18時47分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

2012年05月13日(日)

サザエさん 第6623話 「となりの新婚さん」 [影像]

偉大なるマンネリズムと言われていた『サザエさん』も,視聴率低下が著しい(*)。それは視聴者の飽きや,サザエさん・ブルーに陥らないための自己防衛という理由だけではない。磯野家・フグ田家の人々の行動原理や言動が,現代日本人から相当にずれてきているのだ。第6623話『となりの新婚さん』を見て,「いい話だなー」「ほのぼのするなー」と感じる視聴者はいるのだろうか。登場人物全員と「できるならば関わり合いたくない」と思う視聴者がほとんどではないか。

*――5月13日放送分は16.6%で週間ランキング3位と,他の番組と比較するとまだ高くみえる。ただ1989〜2008年の平均視聴率は22.3%,最高視聴率は39.4%(1979/9/16)だったことを考慮すると相対的に視聴率は低下している。もっとも,相対的な視聴率低下は『サザエさん』に限ったことではなく,テレビ全体にあてはまることなのだが。

Posted by 赤尾晃一 at 20時31分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

2012年05月11日(金)

【情報技術思想論2012】4回:日本万国博覧会 [情報科学思想論2012]

『世界の国からこんにちは』は三波春夫,坂本九,吉永小百合,山本リンダ,叶修二,弘田三枝子,西郷輝彦,ボニー・ジャックスの競作だった。『スキヤキ』で世界的歌手だった坂本九の独壇場かと思いきや,1967〜1970年の日本の大衆はまだ浪曲調節回しの三波春夫を選択したのだった。今日的観点からいえば「思いっきりアイドル歌謡」になっている山本リンダか弘田三枝子のバージョンが,万博というイベントにはふさわしかった気がする。

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ワコール・リッカーミシン館のテーマが「愛」だったんです。何しろ愛の映像ですから,男の人と女の人が裸で絡んだり,サイケなメイクをして女の人が裸で踊ったりするシーンがあって,そのときに僕は初めて動く「乳」を見た。小学校六年生ですから性に目覚めまして,学校に行って,「おい,ワコール館の映画を見たら,なんかチンチン固ならへんか」と,僕にとっても衛生博覧会でもありました(会場爆笑)。

「『大阪万博』徹底検証」-『なつかしき未来「大阪万博」』p.79の嘉門達夫(1959年茨木市生まれ)の発言。

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これは嘉門達夫氏がネットコラム「達人伝説」でも書いていることだ。パブリックな映像なので,抽象度が高く,直截的な表現ではなかったわけだが,それが思春期の少年の想像力をビンビンと刺激したことは1学年上の私も共感できる。ただ私の場合は「初めて動く『乳』を見た」という清らかな少年ではなかったので,嘉門氏ほどのインパクトを受けなかっただけだ。口コミのせいなのか,ワコール館は,三菱未来館などと並んで「小中学生が見たいパビリオン」の上位になっていた。



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サンヨー館の展示では「インフォメーション・システム(万能テレビ)」」もあった。「家庭にいながらビジネスやショッピングが自由自在にできる未来の情報機器」であり,テレビモニターのほかビデオレコーダー・テレビ電話・16ミリ映写機・電子計算機・電波新聞などの機能をボタン一つで呼び出せるというデモンストレーションだった。「家庭情報化=テレビの高度化」という考え方は80年代まで主流を占め続けた。地上デジタル放送などを核とした「スマートテレビ」の考え方はまだ残存している。



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Posted by 赤尾晃一 at 16時44分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

2012年05月10日(木)

【日本語表現法2012】リサーチリテラシー [日本語表現法2012]

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最近のネットで話題なのは「都道府県みんなのバストサイズ」というマップだ(→excite bitの記事)。京都府と岐阜県の女性の平均カップ数は「Eカップ」というデータが各方面に衝撃を与えている(笑)

むろん,ネタとして扱う分には何の罪もない話だ。セクハラにならないことに注意すればよい。しかし,このデータを元に「この県(地方)の女性の胸が大きい(小さい)のはなぜか」という因果関係を求めていこうとするのは愚かな行為だ。

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この調査は,セクシャルヘルスケアを扱うショップ「エルシーラブコスメティック」が実施したもの。我田引水の商業目的として,データの信憑性が疑われる。まして,サンプリング(標本抽出法)はわからない。各都道府県で50サンプルずつだそうから誤差も大きいとみられる。極めつけは,実測データではなく自己申告データとみられること。つまり,過大にも過小にも申告できる,嘘がつける。極論すれば「どの都道府県の女子が最も見栄っ張りか」を分析する際に参考にできるデータと言える。
(写真右は京都出身でEカップ超のアイドル・中村静香さん)



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「Weeklyプレイボーイ」「アサヒ芸能」に続いて,「週刊ポスト」6月1日号でもこの調査結果に基づいた「分析記事」(笑)が掲載された。埼玉県は通勤地獄(痴漢多発)の影響で「バストを強調しないために,小さいサイズのブラジャーを使うようになったのでは」という珍説を紹介している。男性による仮説だけど,そんな理由で小さなブラジャーを着用していると息苦しくなるんでは? もっとも,当該記事は「おっぱいのサイズと県民性については諸説あり」とまとめているので,ヒマネタとしては格好なのかもしれない。

Posted by 赤尾晃一 at 16時32分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

2012年05月08日(火)

【日本語表現法2012】4回:リポートの構成 [日本語表現法2012]

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小学1年生の「こくご」教科書から

「十個」の読み方は「じっこ」だけです。小学1年生「こくご」でそう習います。「じっさつ(十冊)」「じっさい(十歳)」「じっぽん(十本)」「じっかい(十階)」「じっく(十区)」なども同じです。「じっ」を発音する際に「じゅっ」となるのは「訛り」です。東京の一部の訛りだったものが,メディアなどを通じて「全国区」になったと考えられます。

学校では「じっこ」と習ったのに,テレビでは(NHKアナウンサーを除く)ほぼすべての人が「じゅっこ」と発音しているようにしか聞こえない。ならば,私も「じゅっこ」と話そう――これが「日本語の乱れ」が起こるメカニズムです。

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とはいえ「『じっこ』だけが正しく『じゅっこ』は排除すべきだ」という教条主義はいかがなものでしょう。多くの人が「じゅっこ」で納得しているならば「じゅっこ」でも構わないと思いますし,小学校の教科書でも「じっこ」「じゅっこ」の両方を併記すべきでしょう。

長年の世間知の結果として「『じゅっこ』が正しい! 『じっこ』なんて誤りを教える学校はけしからん!」という中高年は多いのです。「日本語の乱れ」の大きな要因は中高年の側にあります。最新の知識パッケージを隠し得したはずの若者は「正しい日本語の使い手」であることが多いのです。

なお「じっ」という読み方に関しては,「一つ」「一人」などとは異なり,「10個」「10冊」と数字で表記した場合も「じっこ」「じっさつ」です。

Posted by 赤尾晃一 at 18時35分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

2012年05月02日(水)

【日本語表現法2012】3回:引用の処理 [日本語表現法2012]

Posted by 赤尾晃一 at 18時32分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

2012年04月27日(金)

【情報技術思想論2012】3回:ドラえもん [情報科学思想論2012]

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交流回路で消費される精力 交尾回路で消費される電力 負荷がコンドームーの時――たしかに「当時の一部の制作関係者が記入した『いたずら書き』」だろう(→J-CAST)。しかし,ほんの一瞬だけ流れるこの画面を問題視するあたりは,相当なクレーマーとみた。『ドラえもん』が対象とする視聴者世代にとって,漢字が読めるとは思えず。漢字が読めたとしても,そんなに不適切な言葉なんだろうか。

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Posted by 赤尾晃一 at 19時22分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

2012年04月23日(月)

【日本語表現法2012】2回:事実と意見の区別 [日本語表現法2012]

Posted by 赤尾晃一 at 18時26分   パーマリンク   トラックバック ( 0 )   コメント ( 0 )

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